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1900年(明治33年)に長崎で開業した文明堂。カステラ、三笠山でおなじみだが、今やその主力商品に近づく勢いの人気のお菓子が「ブッセ」だ。 「ブッセの生地は生きものなんですよ」と言うのは、ブッセの生みの親でもある文明堂コンフェクト常務取締役の阿部義次さん。「私がこだわっているのは、いっさい添加物は使わず卵だけでふくらませるブッセ。それだけに生地はデリケートで、わずかでももまれてはだめになるし、焼くまで15分くらいの命しかありません」 生地を傷めず、さらに短時間で搾らなければならない。それまでの機械では不揃いが多く、量産は難しかったという。飯田製作所なら、と阿部さんが声をかけたのは2年前。小巻とマドレーヌ用に入れた2台のデポジッター「カセットミニ」の高い評価がその理由だ。定量性を重視し、なおかつ搾り袋でしぼった手作りの仕上がりに近いものを機械で作りたい、というのが阿部さんの注文。テストにテストを重ね、一昨年ほぼ希望通りのブッセ専用のデポジッターが完成した。 「今は製造も安定して、いいものができていますよ。さらに生産を上げるために新しい製造ラインを作ろうと思っています。これからも飯田さんとは長いお付き合いになりそうですね」
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![]() ![]() (株)文明堂コンフェクト常務取締役の阿部義次さんの菓子職人歴は約半世紀。28歳で工場長に抜擢され、これまで百を超える商品開発を手がける一方、製菓機械にも精通し、製造ラインも自ら設計されている。「機械導入の条件は、私の話を聞いてくれる機械屋さんであること。機械に合ったお菓子を作るのではなく、私が作りたいお菓子をその機械が作れるかどうか」が持論。各製菓メーカーの機械には、阿部さんのアイデアから実現したものも数多いという。 ■東京都板橋区三園2丁目4-3 ▼文明堂の人気商品、和菓子の「小巻」と洋菓子の「マドレーヌ」も飯田のデポジッターで作られている ![]() |